佐伯城サグラダプロジェクト


  佐伯城は合戦を想定して築城された近世最後の山城として注目の城である。縄張りは鶴翼の如く優美、石垣は素朴ながらたおやかで何とも戦国の威風を感じさせる城郭遺構である。国木田独歩もこの城山をこよなく愛し毎日といっていいほど登り、名作「春の鳥の舞台となった。ひょっとして種田山頭火も登ったかもしれない。地元の愛好家曰く、「分け入っても分け入っても青い山」は、実はこの城山に詩想を得て詠んだのではないだろうかと。


 戦国の築城技術が随所に見られ専門家の視点からもその復元価値は高い。文化庁の歴史的建造物の復元基準を十分に満たすことは言うまでもない。佐伯城サグラダプロジェクトとした背景は下表(佐伯城復元概要)に示した。天空路へ人々を導く中核的存在になれば尚よい。

佐伯城曲輪内の建築物と配置(出所:佐伯城郭総合調査報告書資料編、佐伯市教育委員会、2022.3.31)

佐伯城の曲輪(出所:佐伯城郭総合調査報告書資料編、佐伯市教育委員会、2022.3.31)

佐伯城の曲輪と部分図(出所:佐伯城郭総合調査報告書資料編、佐伯市教育委員会、2022.3.31)。

佐伯城本丸外曲輪(出所:佐伯城郭総合調査報告書資料編、佐伯市教育委員会、2022.3.31)。

佐伯城廊下橋付近(出所:佐伯城郭総合調査報告書資料編、佐伯市教育委員会、2022.3.31)。

佐伯城二重櫓絵図(出所:佐伯城郭総合調査報告書資料編、佐伯市教育委員会、2022.3.31)。

佐伯城現存建築物と大手門絵図(出所:佐伯史談会資料他)。

佐伯城築城の変遷。

佐伯城縄張りデータ(復元は可能との結論)。

佐伯城復元概要(当会による)。

佐伯城復元の意義(当会による)。

文化庁による歴史的建造物の復元基準。佐伯城は十分に基準を満たす。

天空路を活かすもっとも手っ取り早いコンテンツが「佐伯城サグラダ・プロジェクト」ではなかろうか。佐伯地方へ天空路へ人が流れこむ誘発剤として期待のもてるプロジェクトかもしれない。一体全体、この地方は何をやらかそうとしているのか、という興味や関心が広く世間に広がるだけで成功したようなものである。